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    公務員がコンビニコーヒーを購入し、誤って注文ミスで懲戒免職!重すぎる処分か?


    コンビニコーヒーとは、日本、台湾コンビニエンスストアレジカウンターで販売されるカップ入りコーヒーである。 購入客自身が、カウンターでカップを受け取り、抽出する方式から、カウンターコーヒーとも呼ばれ、カウンター商材1つに位置付けられる。 1980年代からセブン-イレブンが幾度となく導入しては撤…
    18キロバイト (2,179 語) - 2023年12月19日 (火) 08:13


    たかが数百円と油断していたら、コンビニ店員や他のお客様に迷惑をかけることになりかねません。公務員としての品位や責任感を持ち、より厳格な処分が必要かもしれませんね。

    コンビニのセルフコーヒーでレギュラー(R)サイズを購入しながら、それよりも高額な商品、ラージ(L)サイズやカフェラテなどをカップに注ぐ行為について、逮捕や懲戒免職された事件が報じられている。

    過去の報道を調べたところ、1回の行為で罰せられるケースは見当たらず、その行為を故意に繰り返した場合に、窃盗罪で警察に逮捕されたり、勤務先から懲戒免職処分を受けたりしているようだ。

    今年1月には、兵庫県の市立中学校の校長が懲戒免職処分とされ、退職金も支払われなかった。

    セルフコーヒーの「窃盗」によって、公務員が最も重い懲戒免職処分とされることは「厳しい」と指摘する声もある。この処分をどのように評価すればよいのだろうか。(弁護士ドットコムニュース編集部・塚田賢慎)

    ●不起訴ではあるが、処分は「懲戒免職」だった

    セルフコーヒーの「窃盗」をめぐって、公務員が懲戒免職処分を受けたのは、少なくとも2例が確認できる。

    2021年2月には、熊本市が役所の非常勤職員を懲戒免職処分とした。2024年1月には、兵庫県教育委員会が市立中学校の校長を懲戒免職処分としている。

    いずれも行為を複数回繰り返し、本人は警察や自治体に「故意」の行為だったと認めている。ただ、検察は不起訴処分とした。

    SNSでは、上記の2つのケースが報じられると、被害金額が数百円ということで、懲戒免職は厳しすぎるのではないかとする意見も相次いだ。

    弁護士ドットコムニュースが熊本市人事課に取材(当時)したところ、職員への懲戒処分は「熊本市の懲戒処分の指針」にもとづき判断され、公務外の「窃盗・強盗」については、「他人の財物を窃取した職員は、免職又は停職とする。」との規定があり、これを踏まえて懲戒免職とされたようだ。

    セルフコーヒーの「窃盗」に対して懲戒免職とする処分は厳しいのだろうか。公務員の労働問題にくわしい岡田俊宏弁護士に聞いた。

    ●懲戒免職は適法だったと言えるのか

    ——熊本市の非常勤職員のケースで、セルフコーヒーの窃盗に対する処分として懲戒免職は妥当なのでしょうか。

    懲戒権者(熊本市)には、懲戒処分をするかどうか、また、懲戒処分をするときにいかなる処分を選択するかについて、一定の裁量があると考えられています。

    しかし、場合によっては、その判断が裁量権の逸脱・濫用として違法となることもありえます。

    「熊本市の懲戒処分の指針」では、公務外の窃盗は「免職又は停職」とされており、今回の処分はこの基準内におさまっています。

    とはいえ、この処分がただちに適法ということにもなりません。仮に男性が審査請求や訴訟で処分を争った場合、基準の範囲内であっても、「重すぎる」といった理由で処分が取り消されることもありえます。

    今回、懲戒権者は、この職員が、複数回にわたって窃盗という犯罪行為に及んでいたことの悪質性を重視して、最も重い懲戒免職処分を選択したと推測されます。

    もちろん、故意の犯罪行為を繰り返していたわけなので、被害金額が少額だからといって、決して軽微な犯罪とはいえないと思います。コンビニ店のオーナーから見れば、許しがたい行為でしょう。

    しかし、懲戒免職処分は、公務員にとっては死刑判決に等しい極めて重い処分ですし、「熊本市指針」でも「停職」を選択する余地はあるのですから、懲戒権者としては、諸事情を踏まえて「懲戒免職処分もやむ無し」といえるだけの事情があるか否かを、慎重に検討すべきだろうと思います。

    ——事情を踏まえれば、判断はどうあるべきと考えられるでしょうか。

    今回の事案の詳細はわかりませんが、懲戒免職された元職員のインタビューを読むと、犯行時は非常勤職員であり、特に重い職責を担っていたわけではありません。また、被害金額は数百円〜数千円程度です。

    店側には被害金額以上の金銭を支払ったうえで示談が成立しており、当時うつ病の症状がひどかったことも影響している可能性があります。そのうえ、明確に犯罪だという認識がなかったことなど、職員側に酌むべき事情もみられます。

    仮に、懲戒権者が、上記のような事情を十分に考慮せずに安易に懲戒免職処分を選択したとすれば、その処分は裁量権の逸脱・濫用として違法と判断される可能性もあるように思います。

    もちろん、前科・前歴や懲戒歴の有無、日頃の勤務態度、反省の有無、熊本市の同種事案における過去の処分例など、その他の事情にもよります。

    ●必ずしも「懲戒免職処分=退職金不支給」ではない…支給制限を取り消した判決も

    ——兵庫県の市立中学校の校長は、懲戒免職処分だけでなく退職金も不支給とされています。この点はどのように考えますか。

    細かな事情がわからないので何とも言えませんが、中学校の校長という職責ある公務員の非違行為です。窃盗行為の発覚による生徒への影響など社会的な影響も大きいといえるので、熊本市職員のケースと比べると、懲戒免職処分を争うのは難しい面があると思います。

    ただし、仮に懲戒免職処分が適法であるとしても、ただちに退職金(退職手当)の全額不支給まで適法ということにはなりません。通常、懲戒免職処分がなされると、退職手当支給制限処分(全額不支給処分)も併せてなされますが、両者は別個の行政処分です。

    したがって、被処分者(校長)としては、両方の処分を争うことも、退職手当支給制限処分のみを争うことも可能です。

    懲戒免職処分は適法としつつも、退職手当支給制限処分は違法であるとして、後者のみを取り消している過去の裁判例もあります。

    退職手当支給制限処分も、行政側には一定の裁量が認められています。

    しかし、退職手当には、勤続報償としての性格のみならず、賃金後払いや退職後の生活保障としての性格もあるのですから、今回発覚した窃盗行為だけで、退職手当を全額不支給としてしまうことは、個人的には重すぎる処分のように思います。

    ただし、近時の最高裁判決は、県立高校の教諭が酒気帯び運転で物損事故を起こしたケースについて、退職手当全額不支給処分を適法と判断していますので、その点は注意が必要です。

    【取材協力弁護士】
    岡田 俊宏(おかだ・としひろ)弁護士
    1980年生まれ、栃木県出身。早稲田大法学部卒。2009年弁護士登録(東京弁護士会)。日本労働弁護団常任幹事(元事務局長)、東京弁護士会労働法制特別委員会委員(公務員労働法制研究部会部会長)。労働事件(民間・公務問わず)に注力。

    "たかが数百円"で「懲戒免職」は重すぎる? コンビニコーヒー「R買ってL注いだ」公務員たちの罪


    (出典 news.nicovideo.jp)

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    「8番出口」Switch版、期待外れだった?買って後悔した理由とは


    8
    花札を用いて行われるゲームの1つ。八。 8番出口 異変の有無を判断し、道を決め、歩いていくコンピューターゲーム 8のりば 8番出口の続編 マツダ・RX-8。通称「エイト」。 ナンバープレート 日本において8という数字は自動車のナンバープレートでも人気があり、希望番号制で、「・・・8」は抽選対象番号である。 特種用途自動車を8
    28キロバイト (3,888 語) - 2024年4月2日 (火) 04:14


    「Switch版を買ったけど、画質が思ったよりも劣っていてちょっと残念。もう少しクオリティを上げてほしかったな」

     ITmedia NEWS Weekly AccessTop10 4月13~19日

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     ITmedia NEWSにおける1週間の記事アクセス数を集計し、上位10記事を紹介する「ITmedia NEWS Weekly Top10」。今回は4月13~19日までの7日間について集計し、まとめた。

     先週のアクセストップには、改正NTT法の話題から、楽天の家計簿アプリ、Facebookのなりすまし広告まで、さまざまな記事が入った。

     9位は、人気ホラーゲーム「8番出口」の“パロディーCM”に関する記事だった。アース製薬の洗口液「モンダミン」のWebCMで、モンダミンに関連する“異変”が起きる。

     「8番出口」の話題としては他にも、4月18日にNintendo Switch版が予告なくリリースされてファンを驚かせた。

    ●待望の「8番出口」Swtich版、買って後悔

     8番出口は、地下通路を歩いて「8番出口」を目指すゲーム。異変を見つけたら引き返す。異変を見つけても引き返さなかったり、異変がないのに引き返したりした場合は、何らかの怖い結果が起きるかもしれない、らしい。

     筆者も評判を聞き、ずっと気になっていた。普段PCではゲームをしないので、Steam版は購入していなかったのだが、Switchなら気軽にプレイできる。470円という手頃な値段でもあり、購入してみた。

     「どんな感じだろう」と期待しながらプレイを始めたのだが、5分で後悔してやめた。怖すぎたのだ。異変が何も起きていない段階から、怖すぎてダメだった。

     薄暗い地下通路を歩くだけでちょっと怖いし、何が異変なのか全然分からない。異変に気づいていないということは、悪いことが起きるかもしれない。想像だけでどんどん怖くなり「このままでは、現実世界でも地下通路に行けなくなる」と思い詰めてギブアップだ。

     そもそもホラーゲームは大の苦手なのに、なんで買ったのか。筆者はミーハーなので、「流行っている」と聞くと、漏れなく楽しそうな気がしてしまうのだ。ターゲット外のユーザーに購入されて「こんなはずじゃなかった」と言われるのは、作り手側からもいい迷惑だろうに。

    ●「パルワールド」の教訓は生きたのだが……

     そういえば筆者は、2024年初めに大いに話題になっていたPCゲーム「パルワールド」も購入した。だが一度も起動していない。そもそもPCでゲームする習慣が皆無だったのだ。完全な無駄遣いである。

     この時に「PCゲームは買ってもやらないから、買わない」ことまでは学習した。だから「8番出口」もPC版しかない間は買っていなかったのだが、Switchならイケる気がしてしまった。でもプラットフォームの問題じゃなかった。

     小学3年生の息子に「8番出口のSwitch版を買ったんだけど、ママは怖くてできないから、やってよ」とけしかけてみたが「対象年齢が12歳以上だからダメ」と、ごもっともな理由で断られてしまった。

     せっかく買ったのにもったいないし、面白さを実感してみたい気持ちはある。今後、晴れて天気のいい休日の朝にでも、明るい曲をガンガンに聞きながらプレイしようかな……できるかな……。

    「8番出口」Nintendo Switch版


    (出典 news.nicovideo.jp)

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    飲み会を避ける人が大損?若手が知らないお得なリターンとは


    宴会 (飲み会からのリダイレクト)
    日本において、飲み会や呑み会とも呼ばれ、お酒を「飲む」を意味する。 「飲み会」の場合は、基本的に居酒屋など個室で仕事の時間外に開催される。田端信太郎へのインタビューの際に新R25副編集長の天野俊吉は社内飲み会のイメージについて、まされる、毎回同じ話題、気を遣うとの意見を述べている。田端は社内の飲み会
    24キロバイト (3,653 語) - 2024年4月23日 (火) 06:48


    飲み会 - YouTube

    (出典 Youtube)


    飲み会はつまらない、と思っていたけど、実際に参加してみたら部署の人とのつながりが深まり、仕事がしやすくなった。お金以上の価値があるんだね。

    飲み会に参加するのは時間とお金の無駄なのか。文筆家の御田寺圭さんは「SNSでは若い世代を中心に飲み会の評判が悪い。それでも『飲み会には行っておけ』と言いたい。なぜなら極めて“コスパ”が良いからだ」という――。

    ■SNS時代の嫌われモノ「飲み会」

    令和の時代にそぐわない唾棄すべき催しとして、SNSでは論をまたずに忌み嫌われているものがある。

    飲み会である。

    飲み会について、SNSでは若い世代を中心にしてそれを嫌がる声がいくつも聞こえてくる。

    「なんでカネを払ってまで上司の説教を聞かないといけないのか」
    「なんで仕事の延長のような奉仕をしないといけないのか」
    「しかも自腹を切ってまで」

    ――など、とにかく飲み会の評判はめっぽう悪い。

    なるほど一理あるように見える。仕事以外では顔を合わせたくない人と、仕事の後まで付き合ってしかも説教まで聞かされた日には、味わう疲れは倍増である。お酒が飲めない人にとっては、お酒を強要される雰囲気もいたたまれない。「日本社会そのものが働く者にとって総じてブラックである」というきびしい批判が起こる原因の一端が飲み会にあるという指摘も、まったく的外れだとは思わない。

    ……けれども、自分はあえて言いたい。

    「飲み会には行っておけ」と。

    このような言明はSNSウケが最悪であり、この記事も方々で非難を受けてしまうかもしれないが、それでも言いたいのだ。アルコールへの風当たりが強くなっていると先月の記事で書いたばかりなのに、それでも私が「飲み会には行っておけ」と推奨する理由は明快だ。飲み会は、きわめてコスパがよいからだ。

    ■「5000円と3~4時間」で十分すぎるリターンが得られる

    なぜ飲み会のコスパがよいのか。

    飲み会あるいはそれに類する慰労会や社員旅行も含めた行事に参加するときに支払うコストにくらべて、参加することで手に入れられる社会人生活上のメリットが大きいからだ。

    いちどの飲み会で支払うコストは高くてもせいぜい5000円と3~4時間である。それが若手社員からすればけっして安いコストではないのはわかるが、しかし5000円と3~4時間をかけるには十分すぎるリターンがある。かりに飲み会以外の場で、飲み会に費やしたのと同じ経済的・時間的コストをかけたとしても、飲み会に参加することと同等以上の便益を得るのは容易ではない。私に言わせてもらえば無理である。

    飲み会は総じて費用対効果の期待値が大きく、お金と時間をかけるに値する魅力的な投資対象であるといえる。では具体的に、飲み会にお金と時間を投じることで、どのようなリターンが期待できるのか。

    ■偉い人の「声をかけてみるリスト」に入りやすくなる

    それは端的にいえば「おぼえ」のよさである。

    この「おぼえ」とは少し古風な言葉かもしれないが、わかりやすくいえば評判とか信任とか重用といった言葉の総称である。飲み会に参加すれば、目上・上役の人つまり会社の偉いオジサン連中から自分の顔とか名前とか為人(ひととなり)とかを、文字どおりの意味で「おぼえ」てもらうことができるのである。

    「なんだよ、おぼえてもらえるだけかよ」と侮るべきではない。なぜなら、自分のことを「おぼえ」てくれたその偉いオジサンが新しい企画やプロジェクトを立ち上げたとき、そのメンバー編成の際にオジサンの脳内に出力される「声をかけてみるリスト」のなかに、なんとなく「おぼえ」ていたその若手社員の顔や名前がボヤ~と浮かび上がってリストインされる確率が高くなるからである。

    偉いオジサンは、一緒の部署でつねに同行してその働きぶりを知っているような緊密な間柄でもないかぎり、社内のある若手や中堅がどういう人でどういう能力を持っていてどういう働きをしているのかを往々にしてよく知らない。それもあって、意外と「ノリ」で人選してしまうことがある。

    「いやいやいや、そんな適当な前時代的な方法で決めるんじゃないよ」――とツッコミたくなってしまうかもしれないが、しかし令和の時代だって「飲み会では好青年に見えたし、彼なら新規の客先に出してもなんとなくイケそう」くらいのふわっとした感じで決めてしまうことはそれなりにあったりするのだ。非科学的だとか非論理的だと言われてしまうかもしれないが、本当にそうなのだから仕方ない。

    ■仕事に自信がある人こそ飲み会のコスパは高い

    「普段の仕事より飲み会での態度がチャンスにつながるなんて馬鹿げている。公私混同だ」といった批判はたしかに一理あるとは思うが、しかし仕事ぶりに評価されるに足る自信がある人こそ、飲み会に参加して「おぼえ」を得ておくことのコスパは抜群なのである。たった5000円や3~4時間を惜しんだくらいで、その高い職務遂行能力を発揮できる舞台を逃してしまうのはあまりに勿体ない。

    いずれにしても、偉いオジサンの「とりあえず声をかけてみるかリスト」に(たとえぼんやりでも)顔も名前も入らないのでは、チャンスが巡ってくる確率はかぎりなくゼロであることは事実だ。この事実を踏まえたうえで、どう行動するかは人それぞれの自由だ。飲み会に参加しないのも自由だし、参加するのも自由だ。選んだ自由によって結果もまたそれぞれ異なる。ただそれだけのことだ。

    あるいは偉いオジサンの「おぼえ」を得られなかったとしても、同僚や仲間との「つながり」を得ることができる。それによって、自分がミスしてしまったときや困っているときに、周囲からのフォローを得られやすくもなる。さらに幹事を勤めれば「つながり」の恩恵はなおのこと強くなる。飲み会の幹事はだれだって他人に任せたいと思うし、そういう“しんがり”的な役割を引き受けてくれた人には、意識的か無意識的かは別として、人は「借り」を感じるからだ。

    ■「おやじの気分」で物事が決まってしまうという身も蓋もない事実

    「オジサンの気分で右往左往してしまうなんて、そんなものくだらない」
    「偉そうなオジサンがなんでも適当に決めてしまう仕組み自体がおかしい」

    こうした批判的意見もある。これまた一理あるだろう。

    しかし残念ながら、世の中の多くの場所ではいまだ「おやじの気分」でだいたいのことが決まってしまう傾向があるのもまた身も蓋もない事実なのである。それこそ会社組織だけでなく、政治でも行政でも自治会でも教育機関でも同じようなものだ。この世の中のありとあらゆる領域では多かれ少なかれそこにいる偉いオジサンの「気分」によって大事な決定がしばしばくだされてしまうし、その決定によって末端の現場は右往左往するのである。

    偉いオジサンの気分ひとつで生じた混乱に振り回されたりしわ寄せを食らったりするばかりではなく、その気分によって美味しい思いができるチャンスを増やすためにこそ、飲み会に参加することはきわめて有用なのだ。偉いオジサンの気分次第で損をするか得をするかは人それぞれだ。得をする確率を高めたいのであれば、飲み会に行くのが最善手であるということである。

    ■“偉いオジサンの気分”とは無縁ではいられない

    人間社会には往々にして、オジサンの気分によって大きく動いてしまう構造がある以上、それと完全にかかわらないで生きることは(そういう生き方を実現できればそれはそれで理想かもしれないが)きわめて難しい。オジサンの気分を跳ね返せる圧倒的な才能やスキルを持っている人ならともかく、我々は凡人だ。大なり小なり、私たちは偉いオジサンの気分とは無縁ではいられないのである。

    どうせなら自分の「おぼえ」をよくしてあわよくば懐に入り込み、オジサンの何らかの気分が発生したとき、そのコンテクストをうまく操作できるようなポジションに将来的に就いてしまう強かさがあったほうが、きっと社会人生活も楽しくなる。いまの若い人に必要なのは、オジサンの存在を辟易して遠ざけるより、あえて懐に入って自分の道を切りひらこうとする、そうした強かなふるまいである。

    ■「飲み会への参加」はお値段以上の買い物

    大事なことなのでなんどでも強調するが、「偉いオジサンの気分やノリで、わりと大事なことが決まってしまう」という身も蓋もない因習がこの社会にはある。それが良いか悪いかは別として、事実としてあるものはあるのである。

    この構造自体の是非を問う議論は別個に存在するだろうが、たった5000円・3~4時間のコストを支払うだけでも、この因習によって自分が受ける影響が必ずしも悪いものばかりでなくなる(確率が上がる)と考えたならばどうだろうか。「飲み会への参加」というのはお値段以上の買い物であるといえるのではないか。

    もちろん飲み会で偉いオジサン連中に媚びているだけで青天井に評価を高められたり分不相応な重役に抜擢されたりするほど会社組織は甘くない。結局最後は「働き」で評価されるものだ。そこは留意しておきたい。とはいえ、「働き」それ自体が優秀なのに、イマドキのSNSの論調に感化され「飲み会への参加」に対して著しい忌避感や抵抗感を持っている人は、それだけでせっかくの「働き」の評価を「おぼえ」によってさらにブーストさせられる貴重な機会を見逃していることも少なくない。これはもったいないことだ。

    ■「働き」で得られる効用をブーストさせるのが「おぼえ」

    言い換えれば、「働き」は「おぼえ」があることによってそのシナジーを爆発させるということでもある。

    この「おぼえ」という資源は普段の生活ではなかなか手に入れられない。大型の案件を顧客から手に入れてきたり、あるいはコツコツ働いていてたまたま偉いオジサンの目に留まったりして、絵にかいたサクセスストーリーを歩みながら「おぼえ」を得る人もいるが、それは相当にレアケースだ。一般的には得がたい資源である「おぼえ」が時々、それも5000円や3~4時間というコストだけで簡単に手に入れられるイベントが、会社組織では定期的に開催されるのである。あえて行かない理由があるだろうか?

    自分の「働き」で得られる効用や便益や評判をさらにブーストさせる貴重な資産である「おぼえ」を、それほどの対価を支払わずして手軽に得られるチャンスであると考えればどうだろうか。SNSでは満場一致で忌み嫌われている時代遅れの陋習(ろうしゅう)「飲み会」も、意外と見るべきところがあり、それこそお値打ちな買い物に見えてきたはずだ。

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    御田寺 圭(みたてら・けい)
    文筆家・ラジオパーソナリティー
    会社員として働くかたわら、「テラケイ」「白饅頭」名義でインターネットを中心に、家族・労働・人間関係などをはじめとする広範な社会問題についての言論活動を行う。「SYNODOS(シノドス)」などに寄稿。「note」での連載をまとめた初の著作『矛盾社会序説』(イースト・プレス)を2018年11月に刊行。近著に『ただしさに殺されないために』(大和書房)。「白饅頭note」はこちら

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    ※写真はイメージです - 写真=iStock.com/kuppa_rock


    (出典 news.nicovideo.jp)

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    体に悪いと思っていたカフェイン、実は驚きの効果をもたらす!


    ペットボトルや紙パックなど容器に充填したタイプのコーヒー。ボトル入りものはボトルコーヒーともいう。日本デスクワークなど場においては、蓋を閉めなおして数回に分けて飲めるペットボトル入り需要が増えている。コーヒー一杯分ずつ小分けにしたものとしてポーションコーヒーがある。 代用コーヒーとは、コーヒー豆以外
    115キロバイト (15,737 語) - 2024年4月12日 (金) 11:51


    コーヒーの効果って本当にすごいですね!香りだけで血管が若返るなんて驚きです。

    脳をいつまでも若々しく保つためには、何を摂取すればいいか。精神科医の保坂隆さんは「少し前までは『コーヒーは体に悪い』という報告があったが、近年はコーヒーが死亡リスクを低下させ、香りを嗅ぐだけでも血管の若返りに役立つということがわかっている。一杯のコーヒーで、しなやかで丈夫な血管が守られ、さまざまな病気が防げるのなら、こんなに楽で、ありがたい健康法はない」という――。

    ※本稿は、保坂隆、西崎知之『おだやかに80歳に向かうボケない食生活』(明日香出版社)の一部を再編集したものです。

    ■「カフェインが多くて体によくない」コーヒーは過去の話

    近年、“評価”が高まっているのがコーヒーです。

    少し前までは「カフェインが多くて体によくない」とか「一日3杯以上は体に悪影響を及ぼす」などといわれて、ヘルシーなイメージはありませんでしたが、最近は一変。体にいいものだというデータが次々と発表されて、一躍ヘルシーな飲み物として脚光を浴びました。

    そのため、今まで肩身の狭い思いをしてきたコーヒー好きは、上機嫌でコーヒーを周囲にすすめ、アメリカではその消費量も増えているといいます。

    公表されたデータのなかには、「コーヒーを飲むとがんにかかりにくい」とか「肝機能を高める」「脂肪燃焼効果がある」など、現代人にうれしい内容も多く、今や「コーヒーは体に悪い」というのは過去の話になったようです。

    日本でも、東京大学と国立がん研究センターが「コーヒーを飲む習慣のある人は心臓病や脳卒中などによる死亡リスクが低下する」という調査結果を発表して話題を呼びましたが、さらに「コーヒーを一日3~4杯飲むと、心臓病死の危険性が4割減る」という報告もあって、評価が一気に高まりました。

    ■コーヒーの香りを嗅ぐだけでも血管が若返る

    また、コーヒーには優れた「血液サラサラ効果」があることもわかり、脳血管疾患や心筋梗塞を心配するシニアには朗報となりました。しかも、香りを嗅ぐだけでも血管の若返りに役立つというのですから、驚きです。

    香りは、鼻から脳に入るとリラックス回路を活性化しますが、コーヒーの香り成分に多く含まれるピラジン酸には血小板が固まるのを抑制する作用があるため、脳梗塞や心筋梗塞の発症リスクが抑えられるというわけです。

    目覚めのコーヒー、食後のコーヒー、音楽を聴いたりテレビを見てすごす時間などの一杯のコーヒーで、しなやかで丈夫な血管が守られ、さまざまな病気が防げるのなら、こんなに楽で、ありがたい健康法はありません。

    ぜひ、ゆっくりとコーヒーの味と香りを楽しんでみてください。

    ■活性酸素=悪玉説と呼ばれるようになったわけ

    ここで、活性酸素についてもふれておきましょう。

    活性酸素は体の細胞や組織をサビさせて、老化、免疫低下、機能低下を招きます。もちろん、美容の大敵でもあります。

    健康に気を使う人が増え、また、健康に関する情報も伝わりやすい今日、活性酸素=悪玉説はいまや多くの人の知るところになったと思いますが、じつはこの活性酸素、もともとは「いいやつ」なのをご存じでしょうか。

    体に細菌や異物などが侵入してきたときは、これらと勇敢に戦い、撃退し排除してくれる正義の味方でした。

    ところが、環境が汚染され、オゾンホールから紫外線が大量に降り注いだり、添加物の摂取などで、活性酸素が大量増員されるようになりました。おまけにストレスの多い生活を続ける現代人は、過剰に活性酸素を作り出すようになったのです。

    そしてとうとう、増えすぎた活性酸素は健康な細胞まで攻撃してダメージを与えるようになってしまいました。とくに、悪玉コレステロールと結びついて起こす動脈硬化は、心臓病や重大な病気の原因になります。

    ■毎食後に緑茶を飲んで脳をいつまでも若々しく

    脳も当然のように、この活性酸素の脅威にさらされています。この悪者をやっつけて、細胞や組織、脳を守ってくれるのが、お茶に含まれる「茶カテキン」です。

    お茶にも、日本茶、中国茶、紅茶などいろいろな種類がありますが、もともと同じツバキ科の常緑樹の葉や芽が原料です。もとの成分にそれほど差はないのですが、つくる過程の乾燥や発酵のやり方で、その成分や風味が変わってきます。

    茶カテキンとは、お茶に含まれるタンニンの一種で、お茶の渋みのもとになるものです。渋みという言葉から思い起こすのは、やはりなんといっても、あの独特な渋みを持つ緑茶でしょう。

    緑茶は蒸してから乾燥させるだけで、発酵の過程がありません。そのため、緑茶には発酵によるビタミンCの酸化もなく、タンニンも多く残っています。お茶のなかでも、緑茶がいちばん多くの茶カテキンを持っているのです。

    実際、乾燥した緑茶には約12~15%の茶カテキンが含まれているといわれています。

    脳をいつも元気で若々しく保つためには、毎食後、またひと息つくときなどにも、どんどん緑茶を飲むようにしてはいかがでしょうか。

    ■息抜きにはチョコレートがおすすめ

    脳は意外に大食漢で、その栄養源はグリコーゲン、つまり糖分です。

    そのことを知っていれば、極度の集中と思考で脳を酷使する将棋の対局で、棋士がケーキやお饅頭といった甘いものをパクパク食べている理由も理解できるでしょう。

    では、私たちが息抜きタイムに食べる、脳に効くおやつは何がいいのでしょうか。

    甘いものにもいろいろありますが、そのなかでもおすすめはチョコレートです。

    なぜかというと……。

    チョコレートには、糖分のほかに脂肪も含まれています。脂肪というと、ダイエットの大敵と敬遠されがちですが、この脂肪が疲れた脳にはいい仕事をしてくれるのです。

    脂肪は、消化吸収に時間がかかるように働きます。そのため、チョコレートの糖分による血糖値はゆっくりと上がり、長い時間保たれます。

    血糖値のゆっくりした上昇は体にもいいことはいうまでもありませんし、長時間の血糖値の維持は、それだけ長い間、脳を活性化させてくれるということを意味します。

    ほかにもチョコレートには、脳をリラックスさせる成分が含まれているので、一石二鳥のおやつだといえます。

    ■よく噛むことは脳を活性化させること

    もうひとつのおすすめはガムです。

    ガムを噛むと、あごの筋肉が収縮し、それに伴って体全体の血流が活発になります。当然、脳へもさかんに新鮮な血液が送られ、活性化するのです。

    この噛むという行為こそが人類の脳を急速に進化させた要因だという説があるほどです。

    もともと人間の体は、リズムのある運動で成り立っています。脈拍も呼吸もそうです。歩いたり、走ったりするのもリズムを伴った運動です。噛むという行為も、一定のリズムを伴った運動です。

    このような本能的な運動は、脳の本能的な深いところに作用すると考えられます。実際、リズム運動をおこなうと、セロトニンという脳を活性化する脳内物質が多く分泌されることがわかっています。

    また、よく噛むことで、パロチンという脳の老化を防ぐ物質も分泌されます。つまり、よく噛むと脳は活性化され、おまけに老化もスローペースという一挙両得の効果が得られるのです。

    ガムだけでなく、食事もよく噛むようにすれば、脳はボケることなく、生き生きと若さを保ってくれるでしょう。

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    保坂 隆(ほさか・たかし)
    精神科医
    1952年山梨県生まれ。保坂サイコオンコロジー・クリニック院長、聖路加国際病院診療教育アドバイザー。慶應義塾大学医学部卒業後、同大学精神神経科入局。1990年より2年間、米国カリフォルニア大学へ留学。東海大学医学部教授(精神医学)、聖路加国際病院リエゾンセンター長・精神腫瘍科部長、聖路加国際大学臨床教授を経て、2017年より現職。また実際に仏門に入るなど仏教に造詣が深い。著書に『精神科医が教える50歳からの人生を楽しむ老後術』『精神科医が教える50歳からのお金がなくても平気な老後術』(大和書房)、『精神科医が教えるちょこっとずぼら老後のすすめ』(海竜社)など多数。

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    西崎 知之(にしざき・ともゆき)
    医師、医学博士
    1954年生まれ。神戸大学医学部卒業。神戸大、米国カリフォルニア大学アーバイン校と一貫して生体内情報伝達機構を専門に研究している。特に脂質シグナルと関連づけた新規の認知症治療薬、糖尿病治療薬、がん治療薬の開発に従事している。現在、上海中医薬大学附属日本校、ベトナム国家大学ハノイ校の客員教授を務め、後進の研究指導に当たるとともに新しい研究分野にも挑戦している。著書に『認知症はもう怖くない』『私は「認知症」を死語にしたい』『脳の非凡なる現象』(以上、三五館)、『ボケるボケないは「この習慣」で決まる』(廣済堂出版)がある。共著に『あと20年! おだやかに元気に80歳に向かう方法』(明日香出版社)がある。

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    写真=iStock.com/inventbart


    (出典 news.nicovideo.jp)

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    「非喫煙者の不満を解消!タバコ臭いにおいに悩む経営者のための対策法」


    イワタバコ(イワタバコ科) ヤブタバコ(キク科) 先述ように喫煙用タバコの主な栽培種には Nicotiana tabacum(ニコチアナ・タバカム)と Nicotiana rustica(ニコチアナ・ルスチカ) 2種がある。 葉タバコの主な品種にはNicotiana…
    22キロバイト (2,931 語) - 2024年3月31日 (日) 12:40


    「まずは従業員間でのコミュニケーションを図り、喫煙者と非喫煙者の間での理解を深めることが重要ですね。また、喫煙者には喫煙ルールを守るよう周知徹底してもらう必要がありそうです。」

    「タバコを吸う人と一緒に仕事をしたくない」

    そんな投稿がXで最近、注目を集めました。投稿した男性は、10人ほどが働く経営者なのですが、複数の女性従業員から、喫煙ルームから帰ってくる従業員の「タバコのにおい」が気になるとうったえられたそうです。

    「タバコのにおいのせいでイライラが止まらず、会社を辞めようとおもったこともある」と言われたとのことで、男性は経営者としてどう対策をしたらよいか悩んでいるという内容でした。

    健康増進法が改正され、受動喫煙を防止する目的で、2020年4月からはオフィスなどの屋内では原則禁煙となっています。この男性の職場でも、きちんと喫煙所は別に設けているとのことです。

    日本医師会のサイトでは、「服や髪の毛、カーテン、家具、壁などからタバコ臭を感じた時には、有害物質を体内に吸い込み、受動喫煙の被害にあっているのです」とあります。

    しかし、喫煙してきた人の「服」や「髪の毛」までは、ルールがありません。ただし、タバコを消したあとに残留するニコチンや化学物質を吸い込むことは「三次喫煙」(サードハンド・スモーク)と呼ばれ、しばしば問題視されています。

    働く人たちの健康のために、どのような対策が望ましいのでしょうか。受動喫煙の問題に詳しい岡本光樹弁護士に聞きました。

    ●会社には敷地内を「禁煙」にできる権限がある

    ——そもそも、経営者が出社している従業員に対して、就業時間中あるいは休憩時間中の禁煙を命じることができるのでしょうか?

    はい、企業の敷地内全面禁煙を命じること(「場所」の禁煙)も、就業時間中の喫煙禁止を命じること(「時間」の禁煙)も可能です。

    これは、企業秩序定立権限(企業内の秩序を設定する権限)の一環としての施設管理権、並びに、労務指揮権および業務命令権に基づくものです。

    従業員は、誠実労働義務(使用者の指揮に従って労働を誠実に遂行する義務)及び職務専念義務(労働時間中は職務に専念し他の私的活動を差し控える義務)に基づいて、それに従う義務があります。

    ●「休憩時間の喫煙」分かれる見解

    ——では、「休憩時間」に会社の敷地外で喫煙する自由は認められていますか。

    「休憩時間」における敷地外の喫煙については、実は議論があります。

    労働基準法上の「休憩時間」については、「自由利用の原則」が定められています(労働基準法34条3項)。

    (この「休憩時間」は、労働時間が6時間を超える場合に45分間、8時間を超える場合につき1時間と定められているもので、就業時間中にタバコ休憩などと称して離席している場合は含みません)

    そのため、「休憩時間」に企業敷地外で喫煙することは禁止できないといった弁護士の見解も見られます。

    この点、私は、一律に禁止できないわけではなく、個別具体的な状況や必要性・合理性に鑑みて、禁止できる場合もあると考えています。労働基準法の施行に関する通達には、「休憩時間の利用について事業場の規律保持上必要な制限を加へることは休憩の目的を害さない限り差し支へないこと」とあります(昭和22年9月13日通達・発基第17号・法第三四条関係(三))。

    喫煙後も呼気(息)から有害な成分が出続け、他者に迷惑や苦痛を及ぼすことを考えれば、休憩時間中に他の従業員の休息を妨げてはならないこと、また、休憩後の勤務時間に他の職員がその注意力を職務に集中することを妨げるおそれがあること、他の職員の作業能率を低下させるおそれがあること等を理由に、休憩時間中の喫煙についても禁止することが可能と考えられます(最高裁昭和52年12月13日判決参照)。

    ●経営者の「義務」はどこまで?

    ——喫煙ルームを設けても、今回のケースのように従業員から「くさい」などのクレームがでた場合、経営者には、より踏み込んだ措置をとる「義務」は生じますか。

    先ほど述べた理由から、経営者は、敷地内全面禁煙を命じることも、就業時間中の禁煙を命じることも可能で、ご相談のケースでは状況によっては「休憩時間」も喫煙禁止を命じることができると考えます。

    他方で、それが経営者の「義務」かと聞かれると、義務とは即断できず、基本的には経営者の裁量に委ねられています。

    健康増進法に基づいた施設の禁煙・分煙措置を講じることは経営者の最低限の義務(行政罰あり)ですが、それ以上に、今回のケースのようないわゆる「サードハンド・スモーク」に、どこまでの対応をすべき義務があるかは、個別具体的な事案の状況に応じて「安全配慮義務」(民事責任)が判断されます。

    東京都江戸川区の職員が、受動喫煙によって咽頭炎・頭痛等を患ったと訴えた裁判で2004年、江戸川区に賠償を命じる判決が下されています(東京地裁平成16年7月12日判決)。

    判決では、「被告(区)は、・・・当該施設等の状況に応じ、一定の範囲において受動喫煙の危険性から原告(区職員)の生命及び健康を保護するよう配慮すべき義務を負っていたものというべきである。もっとも、その義務の内容は、上記危険の態様、程度、被害結果の状況等に応じ、具体的状況に従って決すべきものである」と判示されています。

    苦痛をうったえている従業員の苦痛の程度や話し合いの経緯なども、斟酌(しんしゃく)することになるでしょう。

    ●従業員が話し合い、自らが考えたルールを

    ——では、今回のようなケースでは、どう対応すべきでしょうか。

    何も対応せずに放置というのは、「安全配慮義務」違反のおそれがありますし、経営者として妥当とは到底言えません。対策を講じるべきですが、具体的な対策として何が望ましいか、どうすべきかについては、各企業の置かれた個別の状況を踏まえる必要があります。ご参考に、私の経験に基づいて助言いたします。

    喫煙対策の進め方として、社長・経営者のトップダウンで進めるか、従業員と話し合って決めていくかが考えられますが、今回のケースでは、社長よりも古参の喫煙者が多数いるということなので、トップダウンで一方的に進めると喫煙者の反発や就労意欲の低下も招きかねません。

    そのため、喫煙者の従業員たちと丁寧に話し合い、喫煙者の間でルール策定をしてもらい、それを経営者が業務命令あるいは「服務規律」(必要に応じて「就業規則」に入れることも)にしていくのがよいのではないかと考えます。

    話し合いがもてる規模の会社のようですし、上から一方的に押し付けたルールよりも、喫煙者間で考え自ら決定プロセスに関わったルールの方が、経営者への反発を避けつつ、ルール徹底につながりやすいのではと思います。

    経営者としては、方向性として将来的には、敷地内全面禁煙・就業時間中禁煙、さらには休憩時間中の禁煙もあり得ることを示しつつ、過渡的・漸進的な当面の対策を喫煙者間(可能なら非喫煙者も一緒に)で話し合って決めてもらうのがよいのではないかと考えます。

    この投稿には多くのコメントが寄せられており、既に様々な提案がされ、それに対する課題も見られます。下記に整理しましたので、こうした対策案を参考にしつつ、喫煙者の理解を得ながら会社のルールとして定着させていくのが良いであろうと考えます。また、対策の結果を検証し、改善が不十分であればさらに対策を引き上げる・追加するなどして、改善強化を進めていくと良いと思います。


    【取材協力弁護士】
    岡本 光樹(おかもと・こうき)弁護士
    1982年岡山県生まれ。2005年東大法卒、06年弁護士登録。国内最大手の法律事務所などを経て、11年に独立。企業法務や労働案件、受動喫煙に関する係争・訴訟、家事事件などを 幅広く扱う。第二東京弁護士会で人権擁護委の受動喫煙防止部会長などを務める。厚生労働科学研究費補助金研究事業「受動喫煙防止等のたばこ対策の政策評価に関する研究」班研究分担者。2017年から2021年7月まで東京都議会議員。
    事務所名:岡本総合法律事務所
    事務所URL:http://okamoto.2-d.jp/akiba.html

    「タバコを吸ってきた人のにおいでイライラする」非喫煙者の従業員からうったえ、経営者はどうすればいい?


    (出典 news.nicovideo.jp)

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