ニュースリアル速報

国内外の出来事をリアルタイムで届けるブログです。最新ニュースの速報から、その背景にある深い分析まで、読者にとって重要な情報をわかりやすく提供します。ニュースの真実とその意味を、日々の生活に直結する形でお届けします。

    2024年04月


    風俗で男性器にまみれた日々、21歳女子大生の壮絶な生きざま


    奨学金(しょうがくきん)とは、研究や就学を援助するために貸与または給付される資金、またはその制度。 奨学金にはニ種類あり、一つは優れた学術研究や成績優秀者に対する返済不要な援助である給付型奨学金である。学校法人や公益財団法人、福祉法人や企業などが、卒業後に事前に約束した職種に一定期間就くことを条件…
    26キロバイト (3,861 語) - 2024年3月14日 (木) 07:03


    これは本当に悲しいニュースですね。貧困が彼女をここまで追い込んでしまったのか…社会全体で貧困対策が必要です。

    「1日100人とヤッて、本当にキツい」風俗店に16時間勤務して“性行為漬け”…21歳の貧困女子大生が直面する“ヤバい現実”〉から続く

     コロナ禍でアルバイトができなくなり、経済的な打撃を受けた大学生のなかには、生活のために体を売る選択をした女子大生も少なくないという。彼女たちは、なぜ風俗嬢となったのだろう。そして、どんな厳しい状況に置かれているのだろうか? 

     ここでは、ノンフィクションライターの中村淳彦氏が、女子大生の貧困と性産業の関係に迫った書籍『ルポ 女子大生風俗嬢』(宝島SUGOI文庫)より一部を抜粋して紹介する。(全2回の2回目/1回目から続く

    ◆◆◆

    太っているので単価が高いところは無理

     高校3年のとき、将来は高齢者介護か保育か迷った。資格が欲しいと思ったので、結局、社会福祉士養成の大学に進学する。

    「資格も欲しいと思ったけど、東京に行きたいと思ったので、無理して進学しました。貸与型奨学金を年100万円ぐらい借りることにして、奨学金は全部学費に充てています。あとはバイトで稼いで生活しようって。家賃と生活費で最低13万円くらい必要。上京してすぐに飲食店を掛け持ちでバイトしたけど、やっぱり全然お金が足りなくて、夏前に風俗始めました。最初は激安デリヘルみたいなところに行って、それからピンサロです。ピンサロは大塚以外にも、巣鴨とか五反田とか、いろいろ行きました。安い店ばかりなのは私、太っているので単価が高いところは無理かなって」

    デリヘル面接で初めての性体験

     初めての性体験はデリヘルに面接に行った時。ラブホテルに連れていかれ、店長から講習を受けた。風俗店の講習はスタッフを男性客と想定してサービスをする。

    「処女だって言ったら、最初から発射までやりました。普段は発射までやらないらしいけど、まったく経験がないんだからやろうと。最初は男性の裸とか男性器とか、やっぱり気持ち悪かった。触るどころか見るのも抵抗があって、しばらく嫌々やってました」

     大学に行きながら月13万円を稼ぐのは、風俗しかなかった。

     恋愛経験なし、男性経験なし、処女。恭子さんは自己評価が低い。ガールズバーやキャバクラは美人が働くというイメージがあり、風俗も高級店は若くてかわいい女の子ばかり。自分は安価な店しか採用されないだろうと、激安系の店を選択。最底辺と呼ばれるピンサロで働くのも、自分のレベルに合っていると思ったからだ。

     大学1年の夏から風俗嬢になって、冬休みにはピンサロ嬢になった。それからずっと男性器にまみれた大学生活を送っている。

    大学を卒業しても風俗を続けるワケ

     先日、介護施設に実習に行った。高齢者施設で働こうと思ったので、社会福祉士以外にも初任者研修を受けている。

    「初任者研修の実習があったんですよ。グループホームに行ったけど、ちょっとできないなって思いました。やっぱシモのお世話とかあるじゃないですか。そもそも基本的なことだけど、それがダメで。ピンサロで男性器は大丈夫だけど、シモは苦手。臭いのがすごく嫌でした。社会福祉士は相談職なので介護とは少し違うけど、介護施設を見て、心からやりたくないなって。だから、福祉の仕事はどうでもよくなりました」

     実際に進学して方向性が違うと思っても、第二種奨学金を借りているので、毎年100万円が積み上がっていく。来年、卒業のときには借金は480万円になる。そして、すぐに返済が始まる。

    「大学卒業はできるけど、社会福祉士の試験は受からないと思う。大学と生活するためのピンサロで精一杯だし、何十教科も勉強するのは無理です。それに、福祉の仕事をしても賃金が安いから奨学金は返せないだろうし、480万円も借金背負ってしまうので、卒業しても風俗続けます」

    資格ビジネスに誘導されて奨学金を借り…何重も搾取されて

     日本育英会の貸与奨学金が独立行政法人化して金融ビジネスになったのは、小さな政府を目指す新自由主義の一環である。残念ながら、恭子さんが目指した社会福祉士や介護福祉士が誕生したのも、超高齢社会を迎えるにあたって介護事業を民営化させるための施策であり、国家資格をつくれば人が集まり、資格養成ビジネスが活気づく。

     九州の田舎で地味な女の子だった恭子さんは、高額な資格ビジネスに誘導され、そのために必要な資金を国が用意した金融ビジネスから借り、とても480万円の元がとれるとは思えない低賃金職に就こうとしていた。何重もの搾取の真っ只中にいるので、順調に行くはずがない。

     そして、その穴を埋めるために選択したのが過酷な労働に見合わないピンクサロンで、たいして稼げていない。卒業後もピンサロを続けてその金融ビジネスへの返済をするという。

     東京に出てきて3年が経った。結局、ピンサロ仕事に追われて恋愛することはなかった。毎日、知らない人の男性器に囲まれながら、まだ処女のままだ。

    (中村 淳彦/Webオリジナル(外部転載))

    写真はイメージです ©AFLO


    (出典 news.nicovideo.jp)

    【風俗で男性器にまみれた日々、21歳女子大生の壮絶な生きざま】の続きを読む


    「ポルノ化」が進む女性配信者、その背景とは


    日本のポルノ(にほんのポルノ)は、アメリカやヨーロッパと並び、ポルノ一大市場を形成しており、また独自文化が花開いている。 日本のポルノには西洋のポルノと容易に区別される独特特徴があり、セクシュアリティと文化に対する日本見解を反映してユニークなフェティシズムと性的倒錯に加えて、異性愛、同性愛…
    32キロバイト (4,140 語) - 2024年1月11日 (木) 17:13


    「女性配信者がポルノ化するのは残念だけど、需要が高いから仕方ないのかもしれないね」

    ジェンダーの不平等が問題なのでしょうか?

    スペインのアルカラ大学(UAH)で行われた研究により、動画配信サイトTwitchの配信者を男女別で分析したところ、女性配信者は積極的に体の露出を行い、配信のポルノ化を起こしている傾向が示されました。

    一方で研究で調べられたサンプルのうち、男性配信者が性的なアピールをしている例は1%未満となっていました。

    研究者たちは収益を得る方法として自己を性的な対象として使用する傾向に警鐘を鳴らしています。

    自由な表現の場だった動画配信サイトに何が起きているのでしょうか?

    研究内容の詳細は2024年2月15日に『Humanities and Social Sciences Communications』にて公表されています。

    目次

    • 動画配信の収益化が歪みを生んでいる
    • 一部の女性配信者たちは自分自身のポルノ化を積極的に行っていた
    • ポルノ化レベルが男女の配信者で違う理由

    動画配信の収益化が歪みを生んでいる

    現在、動画配信サイトは既存のメディア(テレビなど)にとって代わり、人々の娯楽や社会的交流に不可欠なものとなっています。

    実際、お気に入りのテレビ番組や芸能人よりも、お気に入りの動画チャンネルや好きな配信者の名前のほうを多くあげられる人も多いでしょう。

    動画サイトの人気の秘訣はさまざまですが、1つには高い自由度があげられます。

    テレビのように外部からの干渉を受けやすいメディアとは違い、個人が行う動画配信では自分自身の信念に従って自由に発言したり自己表現することが可能です。

    ある意味で動画配信は配信者と視聴者の個人的な会話の場としての性質を持っており、究極的には「好きなら見ろ、嫌なら見るな」で片づけられてしまいます。

    しかし近年、自由な表現の場だったはずの動画配信に経済的なインセンティブが導入されたことで、配信者間で人気と収益を求める競争が起こり、いくつかの問題が顕在化しはじめました。

    その1つが、配信のポルノ化です。

    動画配信の収益化が歪みを生んでいる
    動画配信の収益化が歪みを生んでいる / Credit:Canva

    過去のポルノでは主にプロの人々が活躍してきましたが、インターネットの普及により、誰もが自分の体をポルノとして提示する「自己性的対象化」が可能な環境がうまれました。

    この状況に動画配信の収益化が重なった結果、自己のポルノ化「自己性的対象化」が加速していきました。

    しかし配信者たちの自己性的対象化の研究はあまり進んでおらず、実態把握ができていません。

    そこで今回アルカラ大学の研究者たちは、大手動画配信サイト「Twitch」を使って、自己性的対象化の実態把握を行うことにしました。

    自由な表現の場だった動画配信サイトは、どのように歪められていたのでしょうか?

    一部の女性配信者たちは自分自身のポルノ化を積極的に行っていた

    個人レベルのポルノ化「自己性的対象化」はどのように行われているのか?

    答えを得るため研究者たちはTwitchから2000個の動画サンプルを収集しました。

    サンプル収集は主に「ゲーム」と「現実世界(In Real Life)」に分類されるカテゴリの中で上位の人気を占めるものが選ばれました。

    ここで言うゲームとはビデオゲームを行っている様子を配信する「ゲーム配信」を意味します。

    また「現実世界(In Real Life)」は配信者たちの現実世界での活動を映すものでサブカテゴリには「雑談」や「ASMR」「お風呂やビーチからの水着配信(Pools, Hot Tubs & Beaches)」などが分類されています。

    「お風呂やビーチからの水着配信」はTwitchが近年導入したカテゴリーであり、名前の通り配信者たちが体の露出の多い状態で行われる配信を意味します。

    自由な表現の場として成長してきた動画配信サイトでは、ドレスコートも自由となっているため、水着でゲーム配信をしたりコスプレで社会情勢を論じることも可能です。

    (※ただVR技術などを使った3D表現やマンガ的な表現を行っている動画は、現実を反映していないとしてサンプル対象として除外されました)

    次に研究者たちは配信のポルノ化レベルを測るための指標を作成し、収集された動画の評価を行いました。

    たとえば衣服については、露出の少ない衣服は「0点」、胸や肩が露出していれば「1点」、体にぴったりとフィットした服は「2点」、水着や下着姿は「3点」、乳首と陰部をシールなどで隠しただけのもの「4点」というように評価されます。

    また姿勢に対しては、座っている性的でないもの「0点」、足を広げたり四つん這いになっているもの「2点」と評価されます。

    他にも画面の焦点がどこに向けられているかや口元の様子、猫耳や網タイツなどのコスプレ衣装の着用、性行為の模倣レベルなど、多様な要素で評価されています。

    つまり猫耳を装着した状態で水着を着て足を広げて、カメラの焦点を股間にあわせ、性行為を模倣する動きを行った場合、(男女の差別なく)かなりのポルノ化が進んでいる配信と評価されるわけです。

    結果、カテゴリごとの男女比が大きく違うことが判明。

    さらに女性配信者は男性配信者に比べて、遥かに自己性的対象化が進んでいることが判明しました。

    カテゴリごとの男女比が大きく違う
    カテゴリごとの男女比が大きく違う / Credit:Kristel Anciones-Anguita & Mirian Checa-Romero . Sexualized culture on livestreaming platforms: a content analysis of Twitch.tv . Humanities and Social Sciences Communications (2024)

    上の図ではカテゴリごとの配信者の男女比を示しています。

    ゲームカテゴリや雑談カテゴリでは9割が男性配信者である一方で、「お風呂やビーチからの水着配信」や「ASMR」のカテゴリではほとどが女性配信者で占められています。

    女性配信者たちの77.71%が視聴者を得るために、自分の外見や性的魅力を活用
    女性配信者たちの77.71%が視聴者を得るために、自分の外見や性的魅力を活用 / Credit:Kristel Anciones-Anguita & Mirian Checa-Romero . Sexualized culture on livestreaming platforms: a content analysis of Twitch.tv . Humanities and Social Sciences Communications (2024)

    また上の表はポルノ化レベルを調べたものになります。

    表をみると、(中程度の)性的な配信を行っている男性配信者は全サンプルの中わずか0.43%(5人)である一方、女性配信者は25.5%(190人)に及んでいました。

    さらに過剰に性的化された配信では男性配信者は全サンプル中わずか0.17%(2人)に過ぎないのに対し、女性配信者の場合52.21%(389人)と半数以上になっていました。

    一方、性的でない配信は男性配信者の99.4%(1167人)でしたが、女性配信者では22.28%(166人)に留まりました。

    この結果は、女性配信者たちの77.71%が視聴者を得るために、自分の外見や性的魅力を活用することが多いことを示しています。

    一方で男性はコンテンツをゲームや雑談に集中しており、性的なアピールする例は0.6%と極めてまれでした。

    研究者たちも「男女の配信者で性的表現レベルにこれほど大きな違いがあったことに驚いた」と述べています。

    しかし、なぜ男女でこれほど性的表現に差があるのでしょうか?

    ポルノ化レベルが男女の配信者で違う理由

    ポルノ化レベルが男女の配信者で違う理由
    ポルノ化レベルが男女の配信者で違う理由 / Credit:Canva

    なぜ男女の配信者でポルノ化(自己性的対象化)が大きく違うのか?

    1つは単純に需要の問題があげられます。

    Twitchの視聴者は全体的に男性に偏っており、サンプルが収集されたカテゴリではさらに極端な配信者の男女比がみられます。

    また伝統的に女性の性的魅力は男性よりも先鋭化して表現されており、商業的な需要も高くなっています。

    実際、研究では男女の配信者ではスタイルが大きく異なることが指摘されています。

    男性配信者の場合、ゲームのスキルや雑談スキルに焦点を当てており、視聴者を引き付けるのに自分の体をみせたり誘惑するケースは非常にまれでした。

    一方、過去の研究では、女性配信者では視聴者の獲得において自分自身をアピールすることに頼っており、これが自己性的対象化に繋がっていることが示されています。

    また別の動機として配信することで得られる非経済的な利益もあげられます。

    これまでの研究により、女性が自分自身を性的対象化する動機として、自己性的化が女性に自信や喜び、自尊心を与えることが示されています。

    しかし研究では、女性配信者の自己性的対象化には、強烈な副作用が指摘されています。

    複数の研究により、自己性的対象化を行った人物(ここでは配信者)に対して視聴者たちは、性的対象とみなす度合いが高くなる一方で、非人間的な存在として見方を変化させることが示されています。

    ごく簡易な言葉で言い換えれば、ポルノ化が進行した配信では、配信者個人の「人格や特性」よりも「エッチな配信を行う人」という認識が強くなってしまうのです。

    このような場合、配信に対する評価も、配信者個人の人間としての魅力よりも、どれだけ性的な内容を発信しているかに焦点がシフトしてしまいます。

    どれだけ雑談スキルを磨いても、結局は性的な内容でしかみられないとしたら、配信者のモチベーションにとっても深刻な影響となるでしょう。

    研究者たちはポルノ化した配信が、デジタル世界での違法な人身売買(性的な動画を配信させられるなど)を助長する要因になりうると警鐘をならしています。

    動画サイトにとっても、配信のポルノ化が蔓延した状態はある種のアダルトサイト化であり、娯楽の多様性を失わせる要因となります。

    サイト収益の観点からもアダルトサイト化が進んだサイトよりも、YOUTUBEのような多様な娯楽や情報に力を入れた方が最終的な集客力が高くなります。

    ただ何をポルノと認識するかは個人レベルの問題であり、線引きは難しい問題です。

    猫耳をつけていることや特定の衣服を着ているいることが本当にポルノ化なのかも判断が分かれるところです。

    曖昧な根拠で表現の規制だけを強化しても、それは配信の自由度を奪うだけで良い結果には繋がらないでしょう。

    研究者たちは今後、調査対象となる分野を広げ、世界的な配信のポルノ化の実態についてより詳細に調べていくとのこと。

    個別では判断できない場合でも、今回の研究のように定量的なテストをもとに点数付けすれば、ある程度公平なルールとなるかもしれません。

    全ての画像を見る

    参考文献

    Researchers uncover ‘pornification’ trend among female streamers on Twitch
    https://www.psypost.org/researchers-uncover-pornification-trend-among-female-streamers-on-twitch/

    元論文

    Sexualized culture on livestreaming platforms: a content analysis of Twitch.tv
    https://doi.org/10.1057/s41599-024-02724-z

    ライター

    川勝康弘: ナゾロジー副編集長。 大学で研究生活を送ること10年と少し。 小説家としての活動履歴あり。 専門は生物学ですが、量子力学・社会学・医学・薬学なども担当します。 日々の記事作成は可能な限り、一次資料たる論文を元にするよう心がけています。 夢は最新科学をまとめて小学生用に本にすること。

    編集者

    海沼 賢: ナゾロジーのディレクションを担当。大学では電気電子工学、大学院では知識科学を専攻。科学進歩と共に分断されがちな分野間交流の場、一般の人々が科学知識とふれあう場の創出を目指しています。

    女性配信者は動画配信を「ポルノ化」させる傾向が高いことが研究で示される


    (出典 news.nicovideo.jp)

    【「ポルノ化」が進む女性配信者、その背景とは】の続きを読む


    不登校の背景に迫る!低年齢化する子どもたちの意外な理由とは


    不登校(ふとうこう)は、学校に登校していない状態を指す。登校拒否(とうこうきょひ)とも言う。日本における「不登校」の語については、研究者、専門家、教育関係者らの間に全国的に統一した定義がなく多義的である。 精神医学者の清水将之が1968年に学会(日本児童青年精神医学会)で初めて使った言葉であり、当初…
    75キロバイト (11,383 語) - 2024年2月24日 (土) 08:16


    子供が小学生でこんなにストイックでも、親がそれ以上のストイックさを持っているということでしょうか。親の影響力は大きいですね。

    ネガティブな側面を受け入れられない子どもが増えている。スクールカウンセラーの藪下遊さんは「大人たちが子どもの『ネガティブな側面』を隠蔽し、誤魔化し、加工することによって、自分のネガティブな面と向き合うことが困難な子どもたちが増えてきた。現代の不登校が低年齢化してきた一因に、ネガティブな自分に向き合う体験の少なさがある」という――。(第3回)

    ※本稿は、藪下遊、髙坂康雅『「叱らない」が子どもを苦しめる』(ちくまプリマー新書)の一部を再編集したものです。

    ■ネガティブな面と向き合うことができない子どもたち

    子どもを叱ったり諫めたりする場面というのは、基本的に子どもが何か「良くないこと」になっている状況です。ですから、「世界からの押し返し」が少ないというのは、子どもにとって「良くないところ」を指摘される機会が少ないということを意味します。

    本節では、こうした「良くないところ」を指摘される機会が少ないが故に起こってくる問題について詳しく述べていくことにします。

    「みんな違っていて良い」という言葉を耳にする機会が増えた現代ですが、まったくその通りだと思います。言い換えるなら、他の人よりも「うまくできない」「劣っている」「上手じゃない」ということがあっても良いのです。そういった側面も含めて「存在を認める」ということが大切なのは言うまでもないでしょう。

    ですが、大人たちが子どもの「ネガティブな側面」を隠蔽(いんぺい)し、誤魔化し、加工することによって、自分のネガティブな面と向き合うことが困難な子どもたちを目にするようになりました。

    ■「✓を付けないでほしい」という親

    【事例1:✓を☆にした小学生】

    小学校一年生の女子。知能の問題等は認められない。ある日のテストで「✓」が付いたため、家で泣いて困っていると親から電話が入る。「✓を付けないでほしい」という要求に対して担任が「✓」の代わりに「☆」を間違っている問題に付けるようにした。

    その後、親からは「☆があるって喜んでいます」という報告が入る。

    事例の状況は、問題を間違えたときに生じる怒り、不満、悲しみなどの不穏感情をどうやって納めていくかが重要な場面なのですが、不穏感情そのものが生じないように現実を加工」していることがわかりますね。親がわざわざ「✓を付けないでほしい」と学校に要求していることから家庭での関わりとして、子どもの耳が痛い情報を遠ざけていた可能性が考えられますし、不快な情報に直面したときの苦しさを関係の中で納めてこなかった歴史が透けて見えます。

    加えて、私は学校が「✓」を「☆」にしたのも問題があると思います。もちろん、親との関係など色々な事情があったわけですが、やはり他の児童と同じように間違った問題には「✓」を付けて、それによって生じる不快感を教師など周囲の大人との関係性で納めていくという体験を子どもに積ませてあげることが大切です。

    でも、もしかしたら「そんなのは厳しすぎる」「小学生なら仕方ないだろう」という人もいるかもしれませんね。そこで、次の事例です。

    ■「私を当てないでください」という女子高生と母親

    【事例2:私を当てないでくださいと訴える高校生】

    高校一年生の女子生徒。授業で教科担任が順番に当てていき、その女子生徒も当てられたが答えられなかった。授業後、女子生徒が教科担任の前に来て「私を当てないでください」と訴えてくる。教科担任は、他の生徒も同じように当てているので一人だけ対応を変えるわけにはいかないこと、一人だけ当てないのはむしろ不自然になってしまうのではという懸念を伝える。女子生徒はその場では引き下がるが、その日の夕方、女子生徒の母親から学校に電話があり、「うちの子を当てないでください」と要求してくる。

    こちらは高校生の事例ですが、先ほどの事例とほぼ同じ内容になっています。同じ内容であっても、年齢が上がるだけでずいぶんと印象が変わってくるのではないでしょうか。私が事例1のような小学生の「✓を付けられたくない」という反応に危惧を覚えるのは、そして、一歳過ぎという幼い頃から「世界からの押し返し」を重視するのは、高校生以降の年齢になっても「ネガティブな自分を認められない」という状態の人を見ることがあるためです。

    ■ネガティブな部分を認めるには「こころの強さ」が必要

    「ネガティブな自分」に出会ったとき、それも「自分の一部だ」と認めるにはそれなりの「こころの強さ」が求められます(こうした「こころの強さ」を心理学では「自我強度」と呼んだりします)。この「こころの強さ」は、もともと備わった能力も影響しますが、小さい頃からその年齢に合わせて「心理的衝撃」を経験し、その「心理的衝撃」を身近な大人との関係の中で納めているという連続した体験群も重要になります。

    「心理的衝撃」と聞くと大袈裟(おおげさ)な印象を受けるかもしれませんが、たいしたことではありません。その年齢の子どもの大半がするような失敗を体験してもらうというだけのことです(例えば、よちよち歩きの子どもが転ぶような体験です)。事例2における「先生に当てられて答えられない」という状況は「その年齢の子どもが自然の流れで経験する心理的衝撃の一つ」だと言えるでしょう。

    ■特定の科目で体調不良になる小4女子

    こうした「ネガティブな自分を認められない」という特徴があったとしても、学校をはじめとした社会的な場にある程度は適応して留まることができているのであれば、それほど問題視する必要はないかもしれません。ですが、この特徴が発端となって不登校に至る事例が最近は増えてきています。

    【事例3:特定の科目で体調不良になる】

    小学校四年生の女子。学力は平均的。進級後、ある科目のある単元でつまずき、その科目の前の休み時間に腹痛を訴えることが多くなる。次第に、その科目が時間割にある日の朝に行き渋るようになる。担任が母親にそうした状況を伝えたところ、「本人が嫌がったら休ませてください」という対応を望む。早退が増えるので、遅れのなかった科目や単元にも苦手意識が出てきたり、行事の練習に参加できないことが多くなり、それがまた早退や欠席の理由になってしまっている。

    こうした「ネガティブな自分を認められない」ために、その状況を回避していると見立てられる場合には、安易に「ゆっくり休ませる」という方針を選択するのは考えものです。状況を回避するという判断をする場合、その状況は一過性のものだから回避するだけで済むのか、回避することで更なる問題を呼び込むのか、きちんと見立てておくことが重要です。この事例においては、状況を回避した先にあるのは更なる「自分がうまくできない状況」になりますから、早退や欠席が増加するのは当然と言えば当然の結果と考えられます。

    ■「ネガティブな自分を認められない」が不登校の低年齢化の一因に

    近年、不登校の低年齢化が指摘されています。

    私は不登校の低年齢化の要因の一つとして、この「ネガティブな自分を認められない」という特徴があると予測しています。

    小学校一年生のような、新しい社会に参入する場合、すでにお話しした「思い通りにならない状況への拒否感」の強い事例が多く見受けられます。問題はそれにとどまらず、子どもが学校に慣れてきて、勉強が本格的になってくると「勉強がわからない」という場面が出てきます。こうした「勉強がわからない」という状況は、そのまま「ネガティブな自分」に向き合う体験になりますが、この体験への耐性が不十分なまま小学生になった子どもが多くなっているのです。特に、小学校三年生から四年生ごろになると学習内容の質と量が上がるため、学習面の苦手さを感じる子どもが増え、そこから登校の難しさにつながる事例が見受けられます。

    ■最近の不登校は勉強への意識が低い事例が多い

    かつての不登校では、成績に問題はなく、勉強もするという事例がそれなりに存在しました(現在もそういう不登校の子どもは少数ながら存在します)。ですが、「ネガティブな自分を受け容れられない」という不登校の場合、成績は事例によって差がありますが、勉強に対する意欲が低い事例が非常に多いと感じます。

    もっと詳しく言えば、「ネガティブな自分を認められない」という特徴をもつ子どもの場合、元々の成績は良かったり、教師からも「頭が良い」と評される子どもも少なくありません。しかし、彼らは「わからない問題」に出会ったときの心理的衝撃を回避しようとするため、その心理的衝撃に耐えつつ粘って問題を解くことをしません。「わからない問題」に向き合って解いていくためには、どうしても「その問題が解けないネガティブな自分」に触れることが求められるわけですが、それが彼らにとって「苦しくて苦しくてたまらない」のです。ですから、彼らは「元々頭が良くても、成績が下がってくる」という憂き目にあってしまいますし、そういう「低い自分」のあり様を認めること自体がまた「苦しくて苦しくてたまらない」わけです。

    ■学びの前提は「未熟であることへの不全感」

    思想家・武道家の内田樹(うちだたつる)先生は「自分の無知や幼児性が自分の成熟を妨げているのではないかという漠然とした不安」が学びの起動になると述べています。自分の未熟さに苦しんでいる人だけが導き手(先生や師匠など)に出会うことができ、その出会いによってそれまでの価値観や世界観がリセットされ、ブレイクスルーが起こる。そうやって「学び」は起動するのです。

    これは考えてみれば当たり前のことです。「自分は未熟だ」という前提を抱えられない人は、未熟じゃないわけですから学ぶ必要が無いわけです。「自分は未熟だ」という認識を持つことによって、何ができていないのか、どこを改善すればいいのか、どういう手段が必要なのかを現実的に考えていくことができます。

    ■「学び」の流れ

    学びの意欲を語るときに「理解できたときの喜び」を挙げる人も多いのですが、この喜びが意欲として機能するのも、あくまでも「未熟であることへの不全感」を感じている人になります。自分の未熟さに漠然とした不安を感じている。不安を解消するために、何かを学んだ結果、未熟さが解消され、目の前が拓(ひら)かれるような感覚を持つ。これが「学びの流れ」です。もちろん、いったん未熟性が解消されたとしても、今度は「一段階成熟したからこそ見える未熟性」がまた目の前に立ち現れることになります。この繰り返しの体験群が「学び」であるというのは、勉強に限らず、あらゆる成長の機会に共通するものです。

    ■自身の未熟性から目を逸らしてしまう…

    私が危惧するのは「ネガティブな自分を認められない」という状態になると、こうした「学び」の基本的な過程自体が生じなくなるということです。

    「ネガティブな自分を認められない」とは、言い換えれば「自身の未熟性から目を逸らす」ということです。自らの未熟性から目を逸らす人にとって、学校は「未熟であるという不全感」を解消する場ではなく「耳にしたくない情報を与えられる」ところになりますし、教師は「未熟であるという不全感から解き放ってくれる導き手」という尊敬の対象ではなく、「不快な情報を送ってくる人間」に成り下がってしまいます。

    不登校の要因として「学校が面白くない」「勉強ばかりさせられる」といった意見も耳にします。そのために学校は「魅力ある学校にしよう」「わかりやすく教えよう」「子どもが自らの学習内容を選択できるようにしよう」などとあの手この手を打っています。

    もちろん、そのような学校側の工夫は大切ですが、「学びの受け手」である子どもたちの「学びに対する基本的なスタンスの問題」が学びの意欲を阻んでいる可能性を冷静に考えてみる必要があるのではないでしょうか。

    ■子どもたちが抱く「万能的な自己イメージ」

    さて、「ネガティブな自分を認められない」というあり様について、もう少し詳しく考えていきましょう。なぜ彼らは「ネガティブな自分」に触れることが、それほどまでに苦しいのでしょうか?

    「ネガティブな情報」を送られた経験が少なかったり、「ネガティブな情報」を送られたときの不快感を大人との関係で納めていくという経験をせずに育った子どもは、自分に対するイメージを創り上げていくときに、「失敗のない」「叱られるようなことのない」「いろんなことが上手くできる」などのような良い面だけで自己イメージを構成することになってしまいます。「ネガティブな情報」が少ない自己イメージは、どうしても「現実の姿」よりも優れたものになりやすく、子どもは「現実の自分よりも良い自己イメージ」を抱えることになるのです。

    ※参考
    内田樹(2018)「学びとは「不全感」より始まる」
    全国不登校新聞社(編)『学校に行きたくない君へ』ポプラ社(pp199–220)

    ----------

    藪下 遊(やぶした・ゆう)
    スクールカウンセラー
    1982年生まれ。仁愛大学大学院人間学研究科修了。東亜大学大学院総合学術研究科中退。博士(臨床心理学)。仁愛大学人間学部助手、東亜大学大学院人間学研究科准教授等を経て、現在は福井県スクールカウンセラーおよび石川県スクールカウンセラー、各市でのいじめ第三者委員会等を務める。共著に『「叱らない」が子どもを苦しめる』(ちくまプリマ―新書)がある。

    ----------

    ----------

    髙坂 康雅(こうさか・やすまさ)
    和光大学現代人間学部教授
    1977年生まれ。筑波大学大学院人間総合科学研究科心理学専攻修了。主な著書に『恋愛心理学特論――恋愛する青年/しない青年の読み解き方』(福村出版)、『深掘り!関係行政論 教育分野 公認心理師必携』(北大路書房)、『公認心理試験対策総ざらい 実力はかる5肢選択問題360』(福村出版)、『本番さながら!公認心理師試験予想問題 厳選200』(メディカ出版)、共著に『「叱らない」が子どもを苦しめる』(ちくまプリマ―新書)などがある。

    ----------

    ※写真はイメージです - 写真=iStock.com/Siyatsky


    (出典 news.nicovideo.jp)

    【不登校の背景に迫る!低年齢化する子どもたちの意外な理由とは】の続きを読む


    韓国のディズニーランド構想が浮上!実現への道は開けるのか?


    東京ディズニーリゾート > 東京ディズニーランド オープンストリートマップに東京ディズニーランドの地図があります。 東京ディズニーランド(Tokyo Disneyland、略称: TDL)は、千葉県浦安市にある東京ディズニーリゾート内のテーマパーク。 アメリカ以外で建設された最初のディズニー
    127キロバイト (13,732 語) - 2024年3月27日 (水) 09:02


    「韓国にディズニーランドがあれば、地域経済も活性化するだろうし観光客も増えるだろうね。早く誘致してほしい!」


    2024年3月28日、韓国メディア・韓国経済は「高くても行きたい…韓国人観光客の金をかき集める『東京名物』」とのタイトルで、東京ディズニーランドに関する記事を掲載した。

    日本メディアによると、東京ディズニーランドなどを運営するオリエンタルランドは先ごろ、人気アトラクション「イッツ・ア・スモールワールド」で来年1~3月頃から約6カ月間、米マーベル・スタジオのキャラクターが登場するプログラムを開催すると発表した。マーベルのキャラクターが東京ディズニーリゾートに登場するのは初めて。「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー」シリーズの「グルート」がメインになる予定で、「日本を訪れる韓国人観光客の期待も高まっている」という。

    オリエンタルランドの2023年4~12月期連結決算は、純利益が前年同期比66%急増の998億円に達し、5年ぶりに過去最高を更新した。3月の決算基準では過去最高の利益を記録すると見込まれる。また、23年4~12月期の売上高は33%増の4662億円だった。1日券の大人料金最高価格を1万900円に引き上げても来園者数は増加しており、業界は「高くても訪れたいと思わせる『コンテンツの力』の効果だ」と分析しているという。記事は「東京ディズニーリゾートの絶え間ない投資は『金を稼ぐ力』に支えられている」と伝えている。

    オリエンタルランドの時価総額は約9兆円(約80兆ウォン)で、現代自動車(約51兆ウォン)の1.5倍に達するという。

    韓国内でも、経済力をG7(主要7カ国)レベルに引き上げるにはサービス業の高度化を求める声が上がっている。規制を撤廃し、製造業に比べて不十分な税制・金融支援などを強化すべきだとの指摘だ。ただ、そのために「サービス産業発展基本法」案が作られたものの、医療を適用対象に含むかを巡る与野党の溝が埋まらず、国会で通らないまま13年になるという。業界関係者は「政治のせいでサービス産業の発展が後回しにされている」と指摘している。

    この記事に、韓国のネットユーザーからは「韓国もディズニーランドを誘致してほしい」「しないの?できないの?東京ディズニーランドにいる客の半分は韓国人だろうに」「上海ディズニーランドは本来、韓国に建設するはずだったけど、土地購入計画まで進んだのに土壇場で白紙になったと聞く。昔ながらの遊園地では満足できない韓国人は日本に行っていいお客さんとなる。馬鹿げてるな」「韓国人がわざわざ日本に行って金を使う。日本はその稼いだ金で施設をグレードアップする。悪循環だ」「韓国企業にはテーマパーク経営の能力がない、主力事業でもないから投資に消極的だ。日本は既にたくさんの施設があるのに、昨年はハリー・ポッターのテーマパークまでできた。韓国は何をしてるんだ?」「ディズニーランドやユニバーサル・スタジオは香港、シンガポール、中国にもある。韓国にはなぜないのか。韓国内にテーマパークを持つサムスンやロッテが韓国に進出できないよう邪魔をしていたのなら責任を問うべきだ」などの声が寄せられている。(翻訳・編集/麻江)

    28日、韓国メディア・韓国経済は「高くても行きたい…韓国人観光客の金をかき集める『東京名物』」とのタイトルで、東京ディズニーランドに関する記事を掲載した。


    (出典 news.nicovideo.jp)

    【韓国のディズニーランド構想が浮上!実現への道は開けるのか?】の続きを読む


    北朝鮮外相の談話、拉致問題解決に向けた動きなし


    北朝鮮による日本人拉致問題(きたちょうせんによるにほんじんらちもんだい)とは、1970年代から1980年代にかけて、北朝鮮の工作員や土台人、よど号グループなどが、日本人の人権や日本や欧州の国家主権を無視して、数十人から数百人の日本人日本や欧州から北朝鮮に拉致した問題である。北朝鮮による日本人拉致事件も参照。…
    174キロバイト (27,373 語) - 2024年3月27日 (水) 10:57


    北朝鮮がいつまでこの姿勢を貫くつもりなのか、早く拉致被害者の解決に取り組んで欲しいですね。

    北朝鮮の崔善姫(チェ・ソニ)外相は29日、「日本のいかなる接触の試みも許さない」とする談話を発表した。朝鮮中央通信が伝えた。

    崔氏は、岸田文雄首相が日本人拉致問題の解決に向け引き続き努力するとしていることに言及。「現実をわざわざ拒否し、顔をそむけながら実現できないこと、解決すべきことのない問題に執着し、あくまで固執する理由について理解できない」と述べた。

    また、拉致問題の解決について北朝鮮は「努力する義務もなく、またそのような意思も全くない」と強調。

    さらに「日本がわれわれの主権行使を妨害し、干渉することに対しては常に断固と対応する」とし、自衛のためとして正当化してきたミサイル発射を、止めるつもりのない立場も明らかにした。

    金正恩氏が北朝鮮軍砲撃訓練を指導した(2024年3月8日付朝鮮中央通信)


    (出典 news.nicovideo.jp)

    【北朝鮮外相の談話、拉致問題解決に向けた動きなし】の続きを読む

    このページのトップヘ