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    地震


    日本人の大震災体験が陰謀論に繋がる理由とは?


    人工地震(じんこうじしん)は、人工的に起こされる地震動である。主に、地中を探査する人工地震探査のために起こされる。陰謀論の手段となることが多いが、人工地震の規模は自然に発生する地震より小さい。地下核実験で引き起こされる人工地震がもっとも大きな規模となるが、それですらマグニチュード4~5程度であり、…
    11キロバイト (1,545 語) - 2024年1月23日 (火) 14:40


    日本は地震帯に位置しているため、頻繁に大震災に遭う可能性が高いです。そのため、この事実を受け入れることが難しく、どうしても理由を見つけようとしてしまうのかもしれません。

    1月1日に発生した能登半島地震について、SNSでは「人工地震」とするデマ情報が投稿された。宗教学者の島田裕巳さんは「こうした陰謀論を信じる人は、悪い出来事は悪い神によるものだという『善悪二元論』に惹かれているのだろう。正体のわからない『悪の根源』をつくり上げることで、災害への不安を解消しようとしている」という――。

    ■天は地震という天罰を下した?

    日本は地震の被害に見舞われることが格段に多い国である。

    2003年からの10年間、世界ではマグニチュード6.0以上の地震が1758回起こった。なんと、日本ではそのうち326回発生している。そこには2011年東日本大震災も含まれるが、大規模な地震の18.5パーセントが日本で起こったことになる。

    その点で、日本人にとって地震は珍しいことではない。だが、規模の大きな地震が起こり、しかも津波を伴う確率も高いので、頻繁に災害を経験しなければならない宿命にある。

    なぜ大震災が起こるのか。私たちは、それを経験するたびに、そうした疑問を抱いてきた。その際によく持ち出されるのが、「天譴論(てんけんろん)」である。

    天譴論とは、天の譴責、天罰のことで、大震災は私たち日本人が堕落している、あるいは精神的にたるんでいるから、それを正すために天は地震という天罰を下したというものである。

    ■「地震兵器による人工地震」というデマ

    1923年の関東大震災に際しては、今年一万円札の顔になる実業家の渋沢栄一が、「今回の大震火災は日に未曾有の大惨害にして、之天譴に非ずや」と、近代日本の政治や経済の発展が、天の意志に反するものではなかったかという警告を発した。

    東日本大震災の際にも、当時の石原慎太郎東京都知事が、「日本人アイデンティティーは我欲。この津波をうまく利用して我欲を1回洗い落とす必要がある。やっぱり天罰だと思う」と発言し、物議をかもした。

    ただ、今年の元日に発生し、甚大な被害をもたらした能登半島地震の場合には、こうした天譴論はそれほど多くは唱えられなかったように思える。

    その代わりに、とくにSNSをにぎわしたのが、「能登半島地震地震兵器による人工地震によるものだ」というデマ情報である。

    ■なぜ陰謀論にハマる人が増えているのか

    人工地震関東大震災のときにも言われたようだが、当時はインターネットなど存在せず、SNSでそれが瞬く間に拡散されるということはなかった。

    では、誰が何のために人工地震を引き起こしたのか。理由として挙げられたのは、自民党が数々のスキャンダルにまみれ、岸田政権の不祥事を隠蔽(いんぺい)するためだったというものである。これは、北朝鮮ミサイルを発射した際に言われてきたことと共通している。

    能登半島の場合、昨年から群発地震が起こり、それが大震災に結びつく可能性があることを、専門家は警告していた。ただ、一方で、終息に向かいつつあるという予測もなされていて、強くは警告がなされなかった。

    そもそも、大規模な地震を起こせるような技術は今のところ開発されていない。それに、能登半島地震では、初期の対応に問題があったのではないかと、かえって岸田政権はその責任を追及された。地震がスキャンダルをなかったことにしたわけではない。

    よりによって元日というめでたい日に、悲惨な出来事が起こらなければならないのか。その理由を求めて、人工地震という「陰謀論」を信じる人々が少なからず存在した。

    さまざまなことに関して、こうした陰謀論が唱えられ、それが急速に拡散されていくのが最近の傾向である。陰謀論が流行し、それにはまってしまう人々が数多く生まれるようになった。

    ■善悪二元論では「悪い出来事は悪い神のせい」

    宗教学の視点からこれをとらえるならば、陰謀論は「善悪二元論」のバリエーションである。善悪二元論は、この世に起こる善い出来事は善い神によるもので、悪い出来事は悪い神によるものだとする考え方で、そのもとはペルシア、今のイランに生まれたゾロアスター教に遡る。

    同じくペルシアに生まれたマニ教でも、善悪二元論は受け継がれた。それを否定したのがキリスト教で、神の絶対性を強調するキリスト教は、善悪二元論を徹底して批判してきた。

    しかし、善悪二元論の方が、この世界に生まれる悪の原因をうまく説明できるので、キリスト教の世界でもくり返し登場した。キリスト教会はそれを「異端」として撲滅しようとしてきた。もっとも強力な異端とされたのが、中世にフランス南部やイタリア北部で流行した「カタリ派」である。カタリ派は、この現実の社会を悪の世界として徹底して否定し、キリスト教会についても悪の手先としてその価値をいっさい認めなかった。

    解散請求にまで追い込まれた旧統一教会(現・世界平和統一家庭連合)の場合にも、世界を神の側とサタンの側に分ける点で善悪二元論の傾向を帯びている。

    こうした善悪二元論は、実は戦後の世界全体において圧倒的な力を持っていたのではないだろうか。

    ■冷戦時代は陰謀論も信憑性があったが…

    戦後の世界には冷戦構造が成立した。西には自由主義、資本主義の社会が存在し、東には社会主義共産主義の社会が存在した。両者は、直接武力を戦わせることのない冷戦を続けていた。それは、1989年11月ベルリンの壁崩壊まで続いた。

    冷戦の時代、西側の世界で何か重大な事件が起これば、それは東側の世界の陰謀だとされた。それは東側の世界でも同様で、とくにアメリカの陰謀ということが盛んに言われていた。

    現実に、西側の世界も東側の世界も、相手の勢力を弱めるために、さまざまな形で陰謀をめぐらした。そうした陰謀を働く主役となったのがアメリカCIAであり、ソ連のKGBだった。

    イギリスの「007」のシリーズハリウッドスパイ映画も、こうした冷戦構造の産物で、物語はソ連や東側諸国の陰謀を暴く形で進行した。

    冷戦構造が続く時代、陰謀論は決してデマ情報ではなかった。真実と見なされ、陰謀によって世界が動かされているという見方は、かなりの信憑性をもっていた。

    ■現在は「悪の根源」がいなくなってしまった

    ところが、冷戦構造が崩れることで、こうした陰謀論は成り立たなくなった。それは、ハリウッド映画の世界に混乱をもたらし、どこに悪を求めていいかがはっきりしなくなった。一時は、イスラム教過激派が敵として想定される時期があったが、それは共産主義国家のような巨悪ではなく、その分過激派を敵として描いた映画はどうしてもスケールが小さくなり、あまり面白いものではなくなった。

    陰謀論がとくに指摘されるようになったのは、冷戦構造が崩壊し、さらには、イスラム教原理主義過激派によるテロが頻発しなくなってからである。

    もちろんそこには、インターネットSNSの普及が関係しているだろうが、根本には、悪の根源を見つけにくくなったことが影響している。

    世の中では、善いことも起これば、悪いことも起こる。善いことについては、あまりその原因を突き詰めて考えたりはしない。ところが、悪いこととなれば、その状態が続くこと、あるいはそれが再び起こることに不安を感じ、なんとか原因を知りたいと考える。

    そこに陰謀論を受け入れてしまう心理が生まれるわけだが、現代の陰謀論の特徴は、陰謀を働く主体がはっきりしないことにある。地震兵器を誰が作り、誰が使ったのか。岸田政権の窮地を救うためなら、日本政府ということになるが、人工地震を引き起こした主体がはっきりと指摘されることはなかった。

    ■Qアノンもディープ・ステートも正体不明

    あるいは、正体不明の組織が主体とされることもある。アメリカを中心に広がる「Qアノン」による陰謀説がその代表である。

    Qアノン2017年ネット掲示板に投稿して以降、アメリカの政財界は「ディープ・ステート(闇の政府)」によって操られていると告発し、トランプ大統領は、それと密かに戦っているのだと主張するが、ディープ・ステートがどのようなものかも、Qがどういう人物なのかも、一向に明らかにはならない。少なくとも、それを信じない人間には、ただのおとぎ話である。

    しかし、正体がはっきりしない分、どんなことでもディープ・ステートの陰謀とすることができる。現実に存在する組織なら、ソ連がそうであったように衰退したり、崩壊したりすることがあるが、おとぎ話のなかの組織なら、いくらでも話を盛ることができるし、永遠に存在し続けられる。

    実は、こうした事例の先駆となるものが日本に存在した。

    それが、2003年に世の中を騒がせたパナウェーブ研究所による「白装束騒動」である。

    ■「陰謀を働く集団」が消えるまで陰謀論は続く

    この組織は、教祖が千乃裕子であったところから、「千乃正法」とも呼ばれていた。千乃は、自分は共産主義過激派電磁波による攻撃を受け続けていると訴え続けた。白を身にまとったり、沿道の木々に白い布を巻いたりするのは、電磁波による攻撃を防ぐためだった。

    この集団については、最近、金田直久による『白装束集団を率いた女 千乃裕子の生涯』(論創社)というドキュメントが刊行された。それを読むと、千乃の死は、共産主義過激派を操っていたサタンを誘き寄せ、それを殲滅するものであったという解釈が集団のなかでなされるようになり、大勝利とされるようになったという。

    そうした解釈で、会員たちが納得したのも、千乃正法では、共産主義過激派がどういう勢力かを特定せず、現実の世界ではまったく戦わなかったからである。それによっておとぎ話の世界で、すべての問題は解決されてしまったのだ。

    世にはびこる陰謀論に終わりが来るとすれば、陰謀を働く集団が壊滅したことを語る物語が生まれる時かもしれない。

    果たしてそんな時は訪れるのか。問題はそこにある。

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    島田 裕巳(しまだ・ひろみ)
    宗教学者、作家
    放送教育開発センター助教授日本女子大学教授、東京大学先端科学技術研究センター特任研究員、同客員研究員を歴任。『葬式は、要らない』(幻冬舎新書)、『教養としての世界宗教史』(宝島社)、『宗教別おもてなしマニュアル』(中公新書ラクレ)など著書多数。

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    ※写真はイメージです - 写真=iStock.com/enase


    (出典 news.nicovideo.jp)

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    [速報] 山本太郎の被災地でのカレー食べ物行為に対するバッシングの真相とは?


    山本 太郎(やまもと たろう、1974年〈昭和49年〉11月24日 - )は、日本の政治家、元俳優、元タレント。参議院議員(2期)。れいわ新選組代表。 衆議院議員(1期)、自由党共同代表兼政策審議会長等を歴任した。 1974年、兵庫県宝塚市に生まれる。1990年、高校1年生の時に『天才・たけしの元気が出るテレビ…
    150キロバイト (19,700 語) - 2024年1月20日 (土) 14:33


    山本太郎氏の被災地でのカレー食事行為に対するバッシングについてのニュースは、政治家の公的行動に対する公衆の期待とその解釈の複雑さを浮き彫りにしています。被災地訪問は、政治家にとって深い敏感さと具体的な支援の意志を示す必要がある行為です。山本太郎氏の行動が、一部で否定的に捉えられているのは、おそらく公衆が彼の行動からより具体的な対策や政策的な取り組みを期待していたためでしょう。この一件は、政治家の行動一つ一つがどれほど多くの注目を集め、様々な解釈を受けるかを示しています。また、メディアやソーシャルメディアの役割も無視できません。情報の提示の仕方が、公衆の反応や解釈に大きな影響を与えることがあるため、公衆の意見形成においては様々な視点を検討することが重要です。政治家としての山本氏の行動は、公衆の様々な期待と願いを考慮しながら慎重に行う必要があり、そのすべてが政治的なメッセージとして受け取られる可能性があることを改めて思い起こさせます。

     れいわ新選組の山本太郎参院議員が「被災地でカレーを食べた問題」の詳細が明らかになった。1月17日に会見に臨んだ山本氏は、次のように説明した。

    「私が食べさせていただいたカレーは、夜9時くらいですから、つまり何かといったら全体の配食が終わって、NPOの方々もみんな食べ終わられた後の残りの物だった」

     コトの発端は、能登地震の発生から4日後の1月5日、山本氏はレンタカーで被災地に入ったことをSNSで報告。岸田文雄首相はこの前日、物資の輸送ルートを確保するため、不要不急の移動を控えるよう呼びかけ、国会議員の現地視察の自粛を申し合わせていた。

     ところがそれに反して山本氏は被災地入りした上、被災者用の炊き出しカレーまで食べたとして、国民の怒りを買うことになったのだ。地元メディア関係者が言う。

    「山本氏が被災地に行ったことで交通の妨げがあった、彼がカレーを食べたことで被災者の誰かがカレーを食べ損ねた、というのであれば大きく追及すべきですが、そうではない。否定的に捉える被災民はいますが、有名人が来てくれることで元気づけられるという側面もあります。同じ場所で温かいカレーを一緒に食べたんだ、と」

     一方の岸田首相は、発生から2週間余りが経過したタイミングで、現地に赴いた。

    「緊急時に行っても邪魔だから今のタイミングで行った岸田首相の方が評価できる、という声もあれば、遅すぎるしパフォーマンスのために一瞬出向いただけ、という意見もある。何をしても叩かれる時期です。他の議員も山本氏を叩いている暇があったら、選挙区に関係なく被災地を支援すべきでしょう」

     被災地は継続した支援を必要としている。

    (小津うゆ)

    アサ芸プラス


    (出典 news.nicovideo.jp)

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